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- 日本の音楽シーンを切り拓いてきた
DJ・プロデューサーが考える
「新時代のテレビ」とは? - 各分野の新時代を切り拓くクリエイターが、「What is TV?」を
テーマに語るスペシャルインタビュー。
国内外の音楽シーンやカルチャーに精通し、
ガジェットマニアとしても知られる☆Taku Takahashiさんに、
新時代のテレビについて伺いました。
- ☆Taku Takahashi
(m-flo, block.fm, OTAQUEST) -
DJ、プロデューサー。98年にVERBAL、LISAとm-floを結成。
ソロとしても国内外アーティストの楽曲プロデュースやRemix制作も行うほか、アニメ、ドラマ、映画、ゲームなど様々な分野でサウンドトラックも監修。2010年世界最大のダンスミュージック配信サイト“beatport”で、D&Bチャートにて年間1位を獲得。
さらに『MUSIC AWARDS 2011 TOP TRACKS』を獲得し、日本人として初めての快挙を成し遂げる。2011年に自身が立ち上げた日本初のダンスミュージック専門インターネットラジオ「block.fm」は新たな音楽ムーブメントの起点となっている。
毎日のクリエイションに、
なくてはならない存在
テレビは僕にとっての
「生活必需品」
- Takuさんのテレビライフについて教えてください。
-
- Taku
-
僕がオフタイムに何をしてるかっていうと「テレビ見てます」ってのが一番正しい答えです(笑)。サブスクリプションサービスを利用して、ドラマやアニメ、映画などをジャンルレスに楽しんでいますね。
- コロナ禍以降、テレビとの付き合い⽅で変わった部分はありますか?
-
- Taku
-
コロナ禍で一つ大きく変わったなと思うのが、最新映画がストリーミング配信されるまでの期間が短くなったこと。作品によっては映画館上映と同時にリリースするものもありますからね。映画館の臨場感は味わえないにしても、家でもしっかりとしたものを観たいなと思うようになってきて、画質や音響へのこだわりが今まで以上に増しています。
- 音楽制作においてテレビをどのように活⽤していますか?
-
- Taku
-
僕が尊敬しているテイ・トウワさんのスタジオに伺った時に、彼がバスキア※の映画を流しながら音楽制作をしていたんですよ。それを見て、すごくインスパイアされるなと思って。最近ではBGV(バック・グラウンド・ビジュアル)として、テレビの画面で映像を流すことが多いですね。クオリティの高い映像が視界に入ってくると、それに感化されて音を作るモチベーションが上がるんです。たとえば、色鮮やかな映像を見てたら自然とサウンドも鮮やかになるというか、フィーリングの部分で影響を受けているんじゃないかと思います。
※ジャン=ミシェル・バスキア(1960年12月22日〜1988年8月12日)
グラフィティ・アートをモチーフにした作品で知られる画家
- Takuさんにとって、テレビとはどんな存在ですか?
-
- Taku
-
生活必需品です。僕の場合はね(笑)。情報収集源であり、インスピレーション源であり、インテリアの一部として空間をカッコよくしてくれるもの。毎日のクリエイションにとってとにかく重要なもので、なくてはならない存在です。
黒の再現性やGUIの
ブランドロゴが
革新的
テクノロジーと体験が
フィットしていると思う
- テレビの「新時代」を切り拓こうと挑戦を続けるLGについては、どのような印象を抱いていますか?
-
- Taku
-
まず、画質がめちゃくちゃきれいなんですよね。特に有機ELの方は、黒い・暗い部分のディテールがすごく細かく見える。僕の好きな作品はけっこう暗いシーンが多いので、作品の世界観に没入できます。あと、テレビフレームにブランドロゴが載っていないのが革新的だなと。僕は家具もガジェットも好きで、部屋に置くものはこだわって選ぶ方なんですけど、テレビフレームのブランドロゴって意外と主張が強いから気になっていて(笑)。とはいえ、作り手の立場からしたら、ブランドは信頼の証でもあるわけで、それを表に出さないっていうのは結構リスクだと思うんですよ。でも、LGはブランドロゴを外した。その代わり、電源を切る時に画面のGUIでさりげなく出すという方法に切り替えたんですよね。無謀に攻めるんじゃなくて塩梅を探るというか、そういうバランス感覚がいいなと思いますね。
- Takuさんが考える「新時代のテレビ」とは?
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- Taku
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イノベーションって新しいテクノロジーをポンポン入れることではないと僕は思っていて。テクノロジーと体験をいかにフィットさせて、使う人の感情を動かすかっていうところが大事なんじゃないかな、と。テレビを観るという日常の行為をどうやってより快適にするか、ワクワクできる体験に変えていくか。LGはそういうユーザーエクスペリエンスを大事にしているなって感じます。画質、インターフェース、リモコン、画面のOS……全部がそこにつながっている。やっぱり新しいものづくりへのチャレンジって、人がどう感じるか、どう心が動くかだと思うし、それは音楽にも通じることだなと思います。
プライベート空間で
ライブを体感する楽しさは
アフターコロナの日常からも
切り離せない
- Takuさんが主宰する「block.fm」では、外出自粛期間中にオンライン音楽フェスを先駆けて開催されました。コロナ禍を経て「新時代のエンターテインメント」はどのようなものになっていくと考えていますか?
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- Taku
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現場に行くことでしか味わえないオーディエンスとの一体感は素晴らしいものだけど、それとは違う楽しみ方があるんだっていうことがコロナ禍で如実になったと思います。やっぱり自分のプライベートの空間で、テレビ画面でライブを体感できるって、すごく貴重じゃないですか。一度その楽しさや快適さを体感したら、もう日常から切り離せないと思うんですよね。実際に「クラブやライブに行けなくなったけど、こうやって映像で楽しめて嬉しいです」っていう声もたくさん届いていますし、コロナ収束後も、このExperience はそのまま引き継がれていくんじゃないかな、と。オフラインとオンラインのエンターテインメントが混在して、作り手も受け手もそれぞれの良さをより理解するようになる。そんな世の中になっていくと思います。
- 音楽活動において果敢にチャレンジを続ける、その理由は?
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- Taku
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やっぱり普通じゃダメなんですよ。刺激が欲しいし、ワクワクしたい。僕もデビューした頃は何もかもが新しくて何でもワクワクするっていう感じだったんですけど、だんだんフレッシュに感じなくなってしまうものがあって。現状維持でやっていれば安定するし、もうちょっと人生楽だったなとも思うんですけど(笑)、どうしてもチャレンジしたくなっちゃう性分で。もちろん、挑戦する以上はリスクもある。でもリスクを負わないと新しいものって生まれないし、自分の心がしぼんでいってしまう。だから常にチャレンジし続けていきたいと思っています。
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